ランディングネットで一番目が行くのがグリップ部分。美しい木目の材料を使ったり、鹿の角を使ったりと様々な美しくかっこいいランディングネットを作るために、グリップ作りの基本を説明していきます。
グリップの材料
材料に関しては、人それぞれ好みがあるのでこれから紹介する材料を参考にしてみてください。
バール(瘤もく)
もっとも多くのランディングネットで使用されているバール(瘤)。木目が複雑で特徴的な見た目はいろいろなハンドメイド作品でも使われている人気のある材料です。
キルテッドメープル
エレキギターにも使われている。水面の波のようなきれいな模様の材料。とても硬く加工は困難ですが、仕上がりはきれいでグリップ材としては印象強く最高な材料の一つとなります。
カーリーメープル
きれいな曲線が特徴な材料で材質はキルティットメープルとほぼ同じになります。
バンブー(竹)
様々な商品で使われているバンブー材。バッグやアクセサリー、釣竿とジャンルを問わず人気のある材料です。手間はかかりますが、グリップ材にも使うこともできます。個性的なランディングネットを作りたい方におすすめな材料になります。
鹿角
鹿の角を使ったランディングネット。野性的でかっこいいですよね。鹿の角さえ手に入れば意外と手ノコで簡単に加工できるのでDIYしてみる価値はあります。源流域に釣りに行ったときに気にして歩いていると見つけられる場合があります。私も何回か見つけたことがあります。
画像は手前が鹿角で奥の2つがウォールナット材になります。
この他にもグリップに使える材料はたくさんあります。他にも見てみたい方はこちらを参考にしてください。
銘木 ランディングネット材料の通販 Akasaka Woodworks (a-ww.net)
グリップの形を決める
グリップの形は主に
・ストレート
真っ直ぐなグリップでシンプルなデザイン。
・カーブ
カーブがかかったグリップで割合的にこちらの方が人気がある形になります。理由は背中にぶら下げている場合に取り出しやすいのと(持論)、今はSNSの時代なので写真をカッコよく、きれいに写せるのも人気の理由かと思います(持論)。
墨付け荒取、フレームの型作り
形が決まればグリップとなる材料に墨付けをしていきます。今回はカーブの形で説明していきます。
墨を超えないように手ノコやジグソーなどでまずは荒めにカットしていきます。
ここからは自分の手で握りやすさの加減をみながら墨を超えないように削り取っていきます。
ここで重要なのがフレーム材が付く箇所です。この個所は慎重に研磨していきましょう。ポイントは2つあります。
・写真のようにこの部分を平行にしないと枠材のゆがみ発生してしまうと同時に一番負担が掛かる個所になるので負荷が均等に掛かっていないと折れてしまう可能性があります。
・もう一つは、グリップの長さに対して半分(1/2)以上は枠材を接着してください。こちらもまた強度の問題になります。
この2点を踏まえて枠材が隙間なくきれいに接着できるように、研磨していきましょう。
まだ面取りはしないように。フレームとなる材料の接着が終わってから最終的な形作りとなります。
フレームの型作り
ここでグリップのRがきつすぎると接着時にフレーム材とグリップに負担が掛かって接着不良やグリップの割れの発生に繋がります。指で押さえて隙間なく付くようなら大丈夫。付かなければRをゆるくする必要があります。
ここで私が使っているのはライトオーク平板という建築材?使い道がよくわかってないのですが、グニャグニャと柔らかく放せば元の真っ直ぐな形に戻る便利な板になります。ホームセンターで見つけたのでどこにでもあるかと思います。
パソコンで図面を書くのもいいですが、枠の大きさやRの加減を目で見て確認しながら調整できるのでとても重宝している道具です。
フレーム型の墨付け
先ほどの平板を使って墨付けをしていきます。ここまで進めればあとはジグソーなどで切り取り、ガタつきをペーパーなどで研磨して無くしていきます。
おすすめな道具
ここで余談ですが、私が使っている道具で、これは最高に楽できれいに研磨できる電動工具があります。
それは、ベルトディスクサンダーです。この道具がうちに来てから格段に作業が楽になりましたし、早くもなりました(約3倍)。ほんとにおすすめなので使える環境の方は是非検討してみてください。
まとめ
グリップ作りはここで一旦終了になります。ここからは型作り→フレーム材の接着→研磨と作業を進めていきます。お疲れ様でした。