テンカラとは、延べ竿に毛バリを付けて釣る。
なんとなくは知っている方もいるんじゃないでしょうか。これだけ聞くと、なんだか地味な釣りだなーと思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。フライのように振り込みをしてポイントまで毛バリを飛ばさなくてはなりません。そして、フライと違い毛バリが小さく着水した瞬間から目が離せません。自然と前かがみになり夢中になって毛バリを目で追ってしまいます。そんな自然と夢中になってしまうテンカラについて書いていこうと思います。
2022年、流行るのはテンカラ
近年、YouTube、Instagram、雑誌などテンカラを見る機会が増えてきたのを実感しています。
私が気にしているからと思っていましたが、周りからも数年前よりも確実に増え続けているという話を聞くようになってきました。
そして、令和3年には栃木県日光市の男鹿川支流で日本初のテンカラ釣り専用のキャッチ&リリース区間がオープン。日本中の釣り好きの耳に入ったことでしょう。オープンに至るまで地域の方やテンカラにたずさわる人達の努力と熱意を私は感じました。日本伝統の釣りテンカラはこれから勢いを増して広がっていくでしょう。
テンカラ釣りについて
テンカラ=渓流、源流というイメージありませんか?なぜ上流域なのか、いくつかの理由はありますが、一つに竿の仕舞寸法が通常50㎝と邪魔にならず、テンカラ釣りに必要な道具が他の釣りに比べて少ない。ということは上流域は山を登り、崖を下り自分よりも背丈の高い笹など釣りのポイントまで過酷な状況が続きます。そのような状況下で荷物が少なく済むというのは大事なポイントになります。
仕掛け
竿がありライン、ハリス、毛鉤というシンプルな仕掛け。
ライン
ラインにはレベルラインとテーパーラインにフライラインがあります
レベルライン
均一な太さのもので3〜4.5号のフロロカーボンライン、川の流れの影響を受けずらく、テンカラと言えばレベルラインというほど主流なライン。
画像をクリックすれば購入サイトに移動します。
テーパーライン
根本から先に向かって細くなっているライン、毛鉤が飛ばしやすくなっている。
フライライン
他のラインよりも比重が重く初心者でも簡単に振り込むことができる。
ハリス
ハリスはフロロカーボンラインで0.8号から1号であれば、テンカラ専用もありますが、一般的なハリス用でも大丈夫です。
毛鉤
テンカラ毛鉤
テンカラ毛鉤はフライ用とは違い、とにかくシンプル。毛糸などを巻いた細い胴(ボディ)に羽(ハックル)を数回巻いただけというのがテンカラの基本の毛鉤。
逆さ毛鉤
テンカラと言えば逆さ毛鉤、というほどメジャーな毛鉤。竿を動かしてアピールを掛けると水中では羽が閉じたり広がったりとアピール力は抜群の毛鉤です。
金ビーズヘッド
深みのあるポイントで深く沈めたい時に使用する毛鉤です。頭にオモリが付いていて沈む仕組みでオモリのグラムを変えると中層、下層といろいろなポイントに流すことができる。
毛鉤の画像は私が巻いた毛鉤ですので商品ではありません。見てわかるように売っている物と違い雑ですが、実績のある毛鉤です。
テンカラ竿
テンカラ竿はカーボン製で3〜4.5mの長さがあります。振り込みができるよう柔らかく軽い物になっていて、持ち手はコルクの使用が一般的なのがテンカラ竿。仕舞寸法が50㎝くらいの振出式になっています。
渓流という規模の小さい河川では3〜3.6m。本流では3.6~4m以上の長さが適しています。
まずはスターターキッドがおすすめ
これからテンカラを始めるという方にはスターターキッドがおすすめです。竿にライン、ハリス、毛鉤のセットになっていて、どのような竿がいいのか悩んだらまずは買ってみるのもいいと思います。私も初めはスターターキッドで揃えました。そして、今も竿は愛用してます。使っているうちに先調子がいいのか胴調子がいいのかなど、人それぞれ好みが分かれるので、まずはスターターキッドで検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ここまで知識があれば次は、実践です。テンカラ釣りは振込みが大事だと私は思っていて、初めは釣りに行くのではなく振り込みの練習をしに行くという気持ちで釣りを始めてください。なんでも初めからうまくはいきません。
振り込んでもポイントに届かない…糸がすぐ絡む…背後の木に引っかける…などなど、釣りをしに行くのではなく練習と思えば、イライラもしませんし焦りもしないものだと思います。そして、釣れればラッキーという気持ち。魚はオモチャじゃありません。生き物です。魚の気持ちになって釣りをしていると必ず釣れます。
無理せず、焦らず、川の事故には気をつけてください。