DIYをしている方は、いつかは欲しいと思っている電動工具のひとつ、卓上ボール盤。今この記事を読んでいるということは、買うかどうか悩んでいる方でしょう
電動ドリルで穴あけをしているけど、どうしてもズレてしまう、真っ直ぐ深い穴あけをしたい、など手でやるとどうしてもうまくいかない事ありますよね?
今回は実際に使っている私(nori)がSK11ボール盤の仕様から木工加工のいろいろな木材加工の方法と使ってみた評価も一緒に説明していきます。
仕様
- 電圧 単層交流100V
- 家庭用電源で使うことができます。
- 周波数 50/60Hz
- 電流 3.2/3.3A
- 消費電力 270/300W
- 回転数50Hz 600:900:1250:1750:2600
- 回転数60Hz 700:1050:1500:2100:3000
- *ドリル径に対する最適回転数については後半で説明していきます。
- 回転数60Hz 700:1050:1500:2100:3000
- 穴あけ能力 鉄工/8mm 木工/24mm
本体の寸法、各部名称
本体寸法
各部名称
回転数とベルト調整
ボール盤作業で重要なのが回転数とベルト調整。SK11ボール盤はベルト調整が非常に楽で本体上部のベルトカバーを空けてベルトを張っている固定ノブを緩めてモーターを手前にスライドさせればベルトが緩みます。
ベルトを掛け替える時は大きい径から小さい径に移動させて掛け替えるのが基本です。
ベルトは上側に移動すれば回転数が早くなり、下側に移動すれば遅くなります。
ベルトの回転数は5段階あります。
木材の加工をする上で回転数は非常に重要になります。取説の基本通りに調整してきれいで安全な作業をしましょう。
ボール盤のいろいろな使用方法
ボール盤といえば、穴を空ける加工に優れている工具というのは知ってますよね。ですが穴あけ以外にいろいろな使い方があるのをご存じでしょうか。
実際にSK11ボール盤を使ってそれぞれ説明していきます。
木材の穴あけ
ドリルと言ってもたくさんの種類があるので代表的な3種類を使って実際に穴あけ作業をしていきます。
ドリルの種類
・先三角ショートビット
ボール盤を使う時に使用するキリになります。先端が三角形になっていて好きな深さで止めることができます。
12㎜のドリルで回転数はB-2。表面もきれいで負荷もかからず穴あけができました。
キリの先がネジになっているキリもありますが、主に手持ちの電動ドリルに使用する貫通用で回転させればキリ自体が掘り進もうとする力がかかるので楽に穴あけをできますが、ボール盤で使っている時に抜こうとしたとき、材料自体が持ち上がったりと危険なので使用しないようにしましょう。
・竹用ドリル
木材にも使えるキリで、バリがなくきれいな穴あけをしたい場面で活躍してくれるキリです。貫通穴はもちろん止め穴の底も綺麗に穴あけができます。
5㎜で回転数はE-5。スムーズできれいです。大量の穴あけ作業の場面で大活躍します。
・ボアビット
主に止め穴などに使うキリになります。スライド丁番を取り付けるための加工によく使うキリで、底面を綺麗に穴あけをすることができるのが特徴になります。
スライド丁番の穴あけ用で35㎜。回転数はA-1。底面もきれいで抵抗もほとんどありません。
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18本もセットでこの価格はすごい。
しかも超硬な合金素材で耐久性があります。実際に私も使っていますが低価格の割に寸法の誤差はほぼなく、切れ味も悪くない。買ってよかったと思えるボアビットです。
穴あけの評価
3種類使いましたが、SK11ボール盤ですべて問題なくきれいな穴あけをすることができました。ドリル自体にブレもなく安定しています。モーターの音もそれほど大きくありません。(個人差はありますが、住宅街でも問題なく使用できる音量かと思います。)
私は昔、家具製作会社で家具を作っていたんですが、プロが使っているボール盤と、このSK11ボール盤は大きな違いがないくらいの精度の機械かと思います。電圧の関係でパワーはもちろん違いますが、それ以外は問題なくきれいな仕上がりで作業を進めることをできます。
ドラムサンダーを使って研磨
ドラムサンダーとはドラム缶のような形で、アール部分や釣りに使うランディングネットのような枠になっている内側などを研磨するときに便利な治具になります。売っている物を買うのもいいですが、簡単に自分で作ることもできます。
作り方を紹介している記事になります。
押し込み作業
よく父の日などのプレゼントで木製のペンが販売されていますが、自作キッドが売っていて自分で作ることができるんです。その作業工程のなかに木材にパイプを押し込む作業があるのですが金槌で叩くと割れてしまう可能性があります。
ボール盤のチャックにドリルを付けない状態で送りハンドルを回しながら木材にパイプを押し込んでいきます。
物は使いようと言いますが、私も知らない使い方はまだまだあるかと思います。
SK11卓上ボール盤 ・良い点 ・悪い点
良い点
芯のブレは見た目ではわからない、口コミで芯ブレの指摘がたくさん見受けられますが、一般的なDIYならまったく気にするほどのブレではない。3年ほど使っていますがボール盤によるブレで作品に悪影響があったことは一度もありません。
ボアビットなどの抵抗の多い穴あけ作業も取扱説明書に記載されている最適回転数で行えばきれいな穴あけ加工が楽にできます。
悪い点
口コミでよく目にするガタガタ音。物によるのか個人差の感覚でしょうか、私が使っているのはそれほど気にするような大きな音ではありませんが、確かに音はします。今のところ支障はありません。
深さ調整メモリは2㎜ほどズレがあるので使えません。こちらも口コミで書かれていたので確認したところ確かにズレがありました。しかし、特にこのメモリを使わなくても問題なく作業できます。
送りハンドルが振動で緩んで外れてしまう時があります。時間のかかる穴あけ作業だと特に起こります。緩んでいるのに気付かず加工している途中で外れて危ないことがありました。この点は注意して作業してください。この件があってからシールテープを巻いて緩み防止しています。
まとめ 評価
SK11ボール盤は値段も安く頑張れば手の届く道具かと思います。今のところ個人的評価は最大の星5です。主に木材の加工をしているので鋼材やステンレスの穴あけ作業となると評価は変わってくるかもしれませんが、定期的にしっかりとメンテナンスを行えば長く使えるすばらしい電動工具かと思います。