最終的な仕上げ作業の塗装。完成した作品をもっと引き立たせるためにどんな塗装をするかが重要になってきます。まずは、塗装とは何のためにするのか、どんな塗料が適しているのか説明していこうと思います。
塗装とは
塗装は作品の保護と美化が目的です。
保護
塗装は日光や雨、酸素などの自然が与える耐候、水から守る耐水、摩擦が起きる耐摩耗、虫やカビ、材料自体の割れや収縮に対応などの保護する役目があります。
屋外で使用する場合は耐候性、防虫、防カビが重要になり、椅子などでは耐摩耗性、洗面所など主に水を使う場所では耐水性、防カビが重要になるように、使用目的、場所に適した塗料を選ぶことが大事になってきます。
美化
塗料の色、光沢、質感や材料の木目を引き立たせるためなど、作品を美しく、カッコよく見せるための重要な役目があります。
塗装の種類
合成樹脂調合ペイント(SOP)
一般的にペンキと呼ばれているのがこの塗料。
メリット
丈夫で長持ち、乾燥時間も短く耐候性もあるので、ウッドデッキ、ウッドフェンスなどの屋外で使用する物を塗装する場合に最適。
デメリット
2~3年しか耐用しないのでメンテナンスが必要になってきます。2年から3年おきに再度塗装しなければ長持ちしません。この作業が面倒な方にはおすすめできません。
オイル
ワトコオイルが一番有名じゃないでしょうか。オイルは食物油から作られた浸透性塗料です。オイル塗装の特徴は、木材に浸透し、木目を美しく際立たせられます。
メリット
浸透性塗料なので、表面ではなく木材に浸透して内部で塗膜を作ります。そして、一番の特徴は無塗装に近い仕上がりで木目本来の美さを際立たせ、しっとりとした仕上がりになります。時間が経つにつれ味わいが変化していくので、飽きず愛着が湧いてくる塗料です。
デメリット
塗膜でコーティングしていないため熱に弱く、高温(淹れたてコーヒーを注いだマグカップ程度)の物を密着させると跡が残ります。コップを置いた輪染みや汚れはなかなか落とせません。そして、使っているうちにオイル本来のしっとり感は徐々に無くなっていくので再度オイルを塗るというメンテナンスが必要になってきます。
ウレタン塗装
一般的な家具のほとんどがウレタン塗装というくらい広く、馴染みのある塗料です。特徴は、ウレタン樹脂を吹き付けて木材の表面をコーティングし、木材を保護します。光沢がありツルツルとした質感が特徴です。
メリット
表面が塗膜でコーティングされているため耐水性があり、傷やシミは付きにくく、メンテナンスは必要ありません。色の種類も多くいろいろなアレンジができるのも魅力です。
デメリット
無垢材家具に傷や凹みができた場合の補修には、オイルとは違い塗膜が表面にコーティングされているため、ペーパーなどで一度塗料を落としてからの補修となるため作業が大変になります。専門業者への依頼が必要になるケースもある。
ワックス
代表的なブライワックスはアンティーク調の家具がお好みの方に最適です。ブライワックスだけではなくいろいろな種類のワックスがあり、使用場所によっても使うワックスは変わってきます。一番の注意点は水に強いワックスと弱いワックスがあるので、ワックスを選ぶ際は注意が必要です。今回はブライワックスのメリット・デメリットの紹介をしていきます。
メリット
クリアからジャコビアン、ブラウンなど着色の色が豊富にある為仕上がりの幅が広がります。塗装作業も簡単で、塗ってから30分程度放置、ブラッシングして乾拭きで完了です。簡単に綺麗なツヤが出るのでDIYをやっている方にはお馴染みの塗装です。
デメリット
水に弱いので水拭きするテーブルや水回りの物には使用できません。そしてワックスの色移りが多少ある為洋服などの収納には不向きです。塗りたては匂いが気になる方もいます。そして、他の塗料に比べると高価な商品になります。
ここまでのまとめ
一般的な塗料はこの4点になるかと思います。使う場所、仕上がりはそれぞれに特徴があり、使用目的に合った塗料を使うことが、塗った物を際立たせ、長持ちさせる秘訣かと思います。
注目の塗料、道具の紹介
ここからは、今注目の塗料や便利な道具の紹介をしていきます。
注目塗料
TURNER ミルクペイント
森永乳業で開発された水性塗料です。匂いがほとんどなく、屋内でも使用できて、耐水性もあるという優れた塗料。下処理をしてマルチプライマーを使用すれば金属やモルタルにも塗ることができます。容器もオシャレなので、カラの容器を再利用してもオシャレに活用できますよ。
TURNER アイアンペイント
こちらもTURNERの水性塗料で、簡単に金属のような質感が出せる水性塗料になります。こちらもマルチプライマーを使えば鉄製にも塗装できます。インテリアをアイアン風にしたい方におススメな塗料です。
ニッペホームプロダツク ローズガーデンカラーズ
名前の通り耐候性があるので、ガーデニングアイテムの塗装に適している塗料。木製品、鉄製まで濡れてカラーは34色もあり、いろいろなバリエーションにすることができます。もちろん屋内の観葉植物の木製プランターなどにも使用できます。
Wood Atelier ソリッドカラー
今までにない固形型のニス。ワックスと同じようにスポンジやウエスなどで塗ることができる。全12色あり、混ぜて使ったり重ね塗りすることができるので、自分の好きな色や雰囲気に塗ることもできる。
おすすめの道具
電動ペインター ペンキ屋くん
塗装面積が広い場合はペンキ屋くんが便利。水性、油性塗料に対応できるのでいろいろなシーンで活躍できます。AC100V電源なのでコンプレッサーが必要なし。本格的に塗装したい方は電動ペインターを試してみてはいかがでしょうか。
マルチプライマー ミッチャクロン
塗装をする前にマルチプライマーを下塗りをすると塗料の密着が良くなる。アルミやステンレス、ガラス、プラスチックなどの塗料の密着が悪い素材に塗装するとしっかり密着するので綺麗な塗装の仕上がりになります。
Oasser エアブラシ
小物雑貨などの塗装にはコンプレッサー付きのエアブラシ。バッテリー式で持ち運びやく、空気の圧力調整も備わっているので初心者にも扱いやすい。コンプレッサーとエアブラシの一体型も人気があるんですが、Oasserのようにコンプレッサーとエアブラシが別だと長時間の作業でも手が疲れません。
まとめ
以上で塗料の紹介をしてきました。塗装作業では塗りたいものがより耐久性が生まれて、オシャレでカッコよくなる塗料を選びたいですよね。そのためには使う目的、場所を明確にしてから塗料の注意書きをよく読んで購入、作業に取り掛かってください。