木工DIYをしていく中で粉じんをどれだけ楽に処理するかは課題の一つじゃないでしょうか。その中でも集塵機のフィルター掃除はなかなか大変ですよね。私もこの掃除が嫌でサイクロン式集塵機を取り付けることにしたくらいです。
今回はそんな悩みのひとつを解決してくれるサイクロン式集塵機の作り方を紹介していこうと思います。
サイクロン式集塵機とは
吸引口から吸い込んだ粉じんや木くずが、サイクロン式集塵機の中で遠心力が起こり、空気とゴミを分離させる仕組みになっています。そうすることで掃除機には空気が行き、ダストボックスへは粉じんや木くずが行くようになります。
サイクロン式集塵機のメリット・デメリット
サイクロン型集塵機を作る前に正直デメリットもあるので紹介していきます。
メリット
掃除機フィルターの汚れが軽減
一般的には掃除機で粉じんを吸引するのですが、粉じんと掃除機の間にサイクロン式集塵機を経由させることで大きい粉じんはダストボックスへ行き、掃除機には微細な粉じんしか行かない仕組みになりフィルターが汚れることはほとんどないのでフィルター清掃をする手間が長い期間なくなります。
上の画像は1年使って一度も掃除していない状態です。使っている頻度は毎週日曜日に使っている程度ですが、連休をいれると約60日分ですかね。
それにしても粉じんの量は驚くほど少ない。フィルターの方はなかなか粉じんが付いていましたが、吸引力は変わらない程度の汚れ具合でした。気になる方は3ヶ月から半年に一度程度の掃除で十分でしょう。
デメリット
1.吸引力の低下
サイクロンという名前は強いイメージがありますが、吸引力は残念ながら低下してしまいます。単純に集塵機を経由した分、障害物があるので掃除機で直接吸引するよりも吸引力は低下してしまいます。
対策としては
・できるだけ集塵ホースを太くする
ホースを太くすることで吸引する力の抵抗を少なくし吸引力を上げることができます。しかし、ホースを太くするということは、サイクロン式集塵機と電動工具の接合部分の径が合わないので加工や工夫が必要になってきます。
2.余分に場所を取る
DIYをしているほとんどの方は、いろいろと工夫をして作業場所の広さを確保されているかと思います。いままでは掃除機だけのスペースが集塵機や集塵ホースが追加されてしまいます。
サイクロン式集塵機の作り方
今回はいろいろな作り方がある中で私が実際に使っているサイクロン集塵機の作り方を紹介していきます。
使う道具など
- サイクロン式集塵機
- 集塵ホース(内径32㎜)
- ペール缶かプラスチックペール
- 4段ホースコネクター 2ヶ
- ドリル(5㎜)
- スパナ(8㎜)又はモンキー
・サイクロン集塵機は簡単にネットで購入可能です。ホースバンド、ボルトは付属しているので別で買う必要はありません。
私が使っているのはこちらのサイクロン集塵機です。いろいろな色が販売されていて見た目は黒やシルバーの方がかっこいいですが、こちらは半透明でゴミが回転しているのが見え、ホースにゴミが詰まっていれば集塵機を見ればちゃんと吸われているのかどうかすぐに確認が取れるので半透明にしました。
・集塵ホース
サイクロン集塵機にピッタリサイズで吸い込み口にそのまま差し込みホースバンドで締めるだけになりますが、私は内径32㎜の一般的な掃除機サイズのホースを使用しています。
なぜかというと、まずは、値段です。
私の作業場で使っているのは全長7mになりますが、55㎜ホースを使えば倍以上の値段になってしまいます。
そして、電動工具の集塵吸い込み口の径が合わず接続加工が面倒だったので、少し加工すれば済む32㎜のホースにしました。
本当は吸引力が下がってしまうので太いホースの方がいいので余裕のある方は55㎜の集塵ホースを選んでください。
・ペール缶又はプラスチックペールはホームセンターで購入できますがネットだと
プラスチックなのでドリルでの穴あけ作業が楽になります。私はこちらを採用しました。
椅子ですが蓋を変えればおしゃれに粉じん入れとして使えます。
作り方
穴あけとサイクロン集塵機の取り付け
今回はプラスチックペールでの説明になります。
まずはプラスチックペールの蓋にサイクロン集塵機を取り付けるための穴を空けていきまが、実際にサイクロン集塵機を蓋の上に置いて位置を出し、ドリルなどを使って穴を空けてヤスリで整えて取り付けていきます。プラスチックなので木工用の道具でも問題なく穴あけや削ることができます。
ボルトの下穴や開口の穴は空気の漏れが発生して吸引力の低下の原因になるのでなるべくギリギリの大きさで穴あけをしてください。
ホースの取り付け
次にホースの取り付けですが、ここからは我流になるので参考としてみてください。
私が使ったのは、集塵ホースをAmazonなどで探しているとよく出てくるホースコネクター。
最初はそのまま付けていたのですが、接続部分が狭くなった分吸引力が極端に弱くなってしまったので切り取って使うことに。
そのままではサイズが合わないのでNRスポンジという反発弾性に優れた天然ゴムのスポンジ(5㎜)を1周させてゴムテープで巻くと丁度いいキツさになります。
ここまで出来ればサイクロン集塵機に取り付けるだけになります。
掃除機側のホースも同じような加工をすれば開口の寸法は同じなので、あとは付属のホースバンドで抜けないようにしっかりと取り付けます。
写真では、掃除機側の付けているコネクトが違いますが只今修理中なので気になさらず。
まとめ
サイクロン式集じん機を導入してからフィルターの掃除をする回数とゴミ処理の回数が大幅に減りました。意外と作り方は簡単ですので是非作ってみてください。
快適な木工作業を始めることができますよ。