今回は、100均のダイソーで見つけた『コンパクトテーブル』を使ってリメイクテーブル作りに挑戦しました。
お家での焼き肉やキャンプ、お家の中でも使える折りたためるテーブルの作り方を解説していきます。そして、DIYを始めたばかりの方にもできるように簡単な方法も工程ごとに解説します。
コンパクトテーブル
ダイソーにあるこちらのテーブル
値段は500円!100均にしては高い方かな?
調べてみるとリメイクしている方が結構いる!これはやってみたい!と意気込んで1年ほど手を付けられず、やっと製作しました。
必要な道具と材料
道具
簡単な方法の場合は必要のない道具もあります。
- +ドライバー
- のこぎりor丸ノコ
- クランプ
- ノミ
- 金ヤスリ
- ドリル(9㎜、6㎜)
- M6用六角レンチ
材料
簡単な方法の場合は必要のない材料もあります。
- コンパクトテーブル
- 2×4材
- 端材(ちぎり用)
- M6オニメ、M6×20ボルト(ゴム引っかけ用)
- 木ダボ(6×30又は8×30)
作業の流れ
- コンパクトテーブルを分解する
- 高さを決めて天板の大きさを決める
- 脚の開き止め部材の加工
- 天板の長さカット
- 2×4材を剥ぎ合わせる(※やらなくてもいい)
- 天板材のズレ止めの加工(ちぎり)
- もう1つのズレ止め
- ダメージ加工
- 塗装
コンパクトテーブルを分解する
分解と聞いて難しく考えてしまう方は多いでしょう。しかし、プラスのドライバーがあれば簡単に天板を分解することができます。
外すネジは全部で8本。早くて5分ほどで分解できます。
名称
高さを決めて天板の大きさを決める
天板部の分解が終われば脚だけになります。開き止めのストッパーが無くなり、高さや広がり加減も自由自在♪好きな高さに調整することができます。
私が設定した高さは約40㎝。解体前とほぼ同じ高さにしました。
脚の開き止め部材の加工
高さが決まれば開き止めの部材を作っていきます。ここでの注意は開き止めの長さ。
Aの寸法は、天板が転ばないように2/3は重なる長さにカットしてください。
木ダボの取り付け
長さのカットが終われば、脚部のネジを外した部分が穴になっているのでここを利用します。決めた高さまで脚を開いて穴の位置をスケールで計ります。
穴の大きさは約10㎜。私は丸棒を自作しましたが10㎜の木ダボを使うのもアリ。
ボルトの取り付け
次にテーブルを安定させるのに、脚の4つ角にゴムが付いている、この部分の加工に移ります。
使ったのはM6ボルト、ビスでもいいかなと思いましたが材料が割れる可能性を考慮してオニメにM6ボルトを取り付けることに。
ゴムが垂直になる位置に印をして、まずはオニメを入れるために9㎜ドリルを使って穴あけをします。深さは2㎝のボルトを使ったので入り込みが1㎝、ボルトの出っ張りも1㎝にしました。この深さはオニメと同じ深さまでボルトが入っていれば間違いないでしょう。
天板の長さカット
天板の長さは開き止めを取り付けて長さを決めていきます。剝ぎ合わせた後のズレを直すために、もう一度カットするので1㎝ほど長めにカットします。※板を接がない場合は、正規の寸法でカット
板の長さも、長すぎると重いものをテーブルの端に乗せたときにひっくり返るので注意。私は片側2㎝ほど開き止めより伸ばしてカットしています。
剝ぎ合わせのズレも個性。という方は、はじめから決めた寸法でカットするのもあり。
2×4材を剝ぎ合わせる
初めに言いますが、剝ぎ合わせなくてもテーブルはできます。それでも剥ぎ合わせた理由は2つ
天板にもズレ止めの加工をするので作業量を減らすため
そして、個人的に重要なのが反りとねじれによる天板のガタつきを最小限にするために剝ぎ合わせています。2×4材は購入の時にできる限り反りとねじれのないものを選ぶのが基本ですが、それでも材料の変化が起きやすい材料なので剝ぎ合わせることによって変化を多少押さえることができます。
完璧に押さえることはできませんがやらないよりマシです。
剝ぎ合わせには木ダボなどは使わず、そのまま接着しています。使ったボンドはゴリラウッドグルー(ゴリラボンド)
1年以上前にキャットウォークで同じように剥ぎ合わせをして使っていますが、未だに剥がれず使えているので強度は問題ありません。
剥ぎ合わせで重要なポイント
・圧着
いくら強力な接着剤を使ったとしても圧着があまいと、いずれ剥がれます。クランプを使いしっかりと圧着しましょう。
・反り
締め付ける時にクランプが中心からズレていると圧着の力が偏って材料が歪んでしまいます。締め付けたときに平らな材料や定規を使って平らかどうか確認必須です!
材料のゆがみの確認方法はさしがねなどの平らなもので確認します。
確認した時に隙間がある場合はクランプの位置を変えたりと、この時点でできる限り治してあげると完成時のガタつきを最小限にできます。
天板材のズレ止めの加工(ちぎり)
そのまま板を並べるのは面白くないということで、今回は、木材の割れなどを止めるときに使われる『ちぎり』というリボンのような形をした材料を埋め込んで天板のズレ止めとして利用することにしました。
ちぎりの加工手順
・ちぎりを作る
※写真は14度ではありません。すいません
ちぎりの基本の角度は14度。のこぎりを使ったり、丸ノコ盤で作ることができます。
のこぎりを使った作り方は、木材に墨付けをして上記の画像のように順番にのこぎりでカットしていきます。あとはノミで整えれば完成。
正直に言うとちぎり作りは上級者向けなので難しい。ネットで調べると企業や個人でちぎりを販売しているので購入もおすすめ。
・作ったちぎりで墨付け
取り付けたい箇所に作ったちぎりを置き、鉛筆などでなぞって墨付けをします。ズレないようしっかりと押さえましょう。
墨に沿ってカッターで切っておく(深さは1㎜程度でいい)と加工時の材料の欠けなどの問題が起きなくなります。
・ドリルやトリマーで荒堀り
墨付けから2㎜程度内側を電動工具で削っておくと加工が楽になります。
深さは材料の厚みにもよりますが10㎜はちぎりを埋め込みたい。調べたところ深さは人それぞれ、材料の動き(収縮など)を考えると最低でも10㎜(材料が薄い場合は厚みの半分ほど)は埋め込んでおきたい。
・ノミを使って削る
ちぎりの取り付けにはノミは必需品。一気に削らず多くても3㎜ずつ削っていきましょう。最終的に墨から1㎜ほど残して削り取り、墨付け時に入れておいたカッター溝にノミを合わせて垂直に削っていくと綺麗に加工ができます。
墨通りに削ったらちぎりを合わせて確認、緩すぎず、きつ過ぎずがベストです。これは言葉じゃ伝えられない。やってみて!(投げやりw)
なぜ最後に墨から1㎜残して削るのか
削り取る厚みが多いほど、ノミの切刃と呼ばれる角度が付いている部分が押されて削りたくない部分に食い込んでいくので注意が必要です。ちぎりの加工に限らずノミを使った作業はここに注意すれば墨通りの穴あけ加工ができるようになります。
・接着
ちぎりを埋め込む前に角をペーパーなどで面取りしておくと入りやすい。
ちぎりで使うボンドもゴリラボンドにしました。
たっぷりとボンドを付けて、玄翁(かなずち)で直接叩かず木っ端などで当て木して優しく叩き入れます。最後に彫り込んだ深さまで入りきったのを確認。
・仕上げ
仕上げにアサリのないのこぎりで余分なちぎりをカットしてペーパーなどで平らにすれば完成
※のこぎりのアサリとは
アサリがないということは、ちぎりを平らにカットしたい時に板材を傷つけることなくキレイに平らにできるというノコギリですが、多少はこすれた跡が付く場合があるので、ノコギリにマスキングを貼ったり、厚みが1㎜程度のシートを敷くなどして少し浮かせると傷を付けることなくカットできます。
もう一つのズレ止め
このズレ止めは天板が落ちないようにするための加工です。天板の裏と開き止め部材がズレないように木ダボなどで、はめ込むようにします。
せっかくなのでここにも、ちぎりの形をした部材を付けます。加工方法は上記と同じなので割愛します。
・木ダボでの加工と位置は
木ダボの位置は組み立てるときにどの天板材でも、ハマるように天板材の中心に加工しましょう。
※組み立てがスムーズにいくように天板側の穴は木ダボの大きさよりも1㎜~2㎜程度大きいサイズの穴を空ける
ダメージ加工
金ヤスリの前に!
私の場合はワイヤーブラシを使って木目に沿ってこすっていきます。
ワイヤーブラシを使う理由は、金ヤスリでの傷付けだけだと傷ついた個所と付いていない箇所ができてしまいます。そうなると触り心地に違いができたり色を付けた時点でムラや違和感ができていしまうので金ヤスリで削る前にワイヤーブラシで深い傷じゃなくていいのでブラッシングしていきます。
次に金ヤスリの粗目を使って傷を付けていきます。
ちなみに、金ヤスリの目の粗さは粗目→中目(ちゅうめ)→細目(さいめ)→油目(あぶらめ)の順番
今回使ったのは一番粗目。
一般的にはマイナスドライバーや釘を乗せて叩いて跡を付けるといった加工をしますが、それでは木材がただ凹んだだけで、塗装をしたときに塗料がつぶれた部分に浸透せず、傷の部分だけがほぼ下地の色の状態になってしまいます。
個人的に傷の部分にもしっかりと塗料(着色)が入り込りこむようにしたいので、金ヤスリを使って傷を付けています。もちろん釘や玄翁で傷を付けただけでもOK。好みがあるので自由です
あとは納得いくまでガリガリやっちゃってください♪
傷つけが終わったら、#180くらいのペーパーでガサ付を取り除きます。
塗装
屋外で焼き肉をするときに使うので、ある程度の耐久性が欲しいということで、着色(オイルステイン)した後にDCMの水性マルチスプレーを採用。最近のおすすめ!
下地にウォールナット色のオイルステイン(着色)を塗って傷跡がカッコよく見えるように。
最後に水性マルチスプレー(2回塗り)を塗って乾いたら完成です。
※ちぎりを目立たせるために着色の後にちぎりを付けてクリア塗装しています。
塗装のザラツキが気になる方は、400番程度のペーパーで軽く(1往復程度)ヤスるとツルツルになります。
本来は着色のにじみを抑えるのにセラックニスを一度塗ってから、水性マルチスプレーを塗りますが個人で使うので省きました。
まとめ
今回作ってみて思ったことは、やっぱり100均は凄いw。少し手を加えたら自分だけのお気に入りの物が作れちゃう。これからも100均の商品を活用したDIYをしていきます。